「塗装できる状態」と「塗装だけでは直せない状態」の見分け方
2026/09/25
外壁や屋根のメンテナンスは、塗装工事が基本ですが、状態によっては、塗装だけでは直せないこともあります。
塗膜が劣化しているだけならば塗装することにより、建物を保護する機能が回復しますが、建材自体が傷んでいたり、目立つひび割れ、欠け等がある場合は、塗装だけではなく他の補修工事も必要になります。
今回は、「塗装できる状態」と「塗装だけでは直せない状態」の見分け方について解説します。
外壁や屋根のメンテナンスは塗装が基本?

建物の外壁や屋根は、定期的なメンテナンスが必要です。
メンテナンス方法の代表例が塗装工事です。
外壁や屋根の建材は、それ自体は防水性能がなく、塗装により防水性能を維持しているものが少なくありません。
外壁材であれば、窯業系サイディングやALC。
屋根材であれば、化粧スレート。
これらの建材は、現在、主流で使われていますが、いずれもセメント等を主な原料としていて、素材には防水性能がありません。塗膜が劣化してしまうと、雨水を吸水するようになり、建材の劣化が早まるだけでなく、雨漏りの原因にもなります。
そのため、定期的な塗装が必要です。
また、金属系サイディングや金属屋根は、錆に強いガルバリウム鋼板が使われることが多いです。しかし、全く錆びないわけではないため、塗膜が劣化してきたら、早めに塗装することで、錆の進行を防ぐことも大切です。
外壁や屋根の塗装ができない場合もある?

建物の外壁や屋根のメンテナンスでは、まず、塗装工事を検討します。
しかし、劣化状態によっては、塗装だけでは外壁や屋根の機能を回復させることが難しいこともあります。
例えば、外壁に大きなひび割れがある場合や屋根材が欠けている場合は、塗装ではなく建材自体の交換等が必要になります。
そのため、外壁や屋根のメンテナンスを検討する際は、塗装工事だけでよいのか、塗装だけでは直せない状態まで劣化が進行しているのかを見極める必要があります。
塗装だけで直せる状態とは?
塗装工事だけで、外壁や屋根のメンテナンスができるのはどのような状態の場合でしょうか。主な劣化症状を紹介します。
✅色褪せや変色している場合
外壁や屋根が、新築時よりも色褪せて来たり、変色が生じている場合です。
塗膜は日々、紫外線を浴び続けることにより徐々に色褪せたり変色することは避けられません。
色褪せや変色が進んでいる場合は、塗膜が劣化していることのサインになります。
もっとも重要な防水性能も徐々に失われている証拠でもあります。
ただ、この段階であれば、外壁や屋根の建材自体は、それほど劣化が進んでいないことが多く、塗装し直すだけで、機能を回復できることがほとんどです。
✅チョーキング現象が生じている場合
チョーキング現象とは、外壁や屋根の表面に手で触ると、チョークのような粉が付くようになる状態のことです。
外壁や屋根の塗装面が、風雨や紫外線にさらされ続けて劣化し、塗料の成分が粉状になって表面に浮き出ることが原因です。
この段階になると、外壁や屋根の素材そのものが削れているのではないかと心配される方もいらっしゃるかもしれませんが、塗膜の劣化に留まることがほとんどです。
ただ、色褪せや変色に比べると、劣化が進行している状態なので、早めに塗装工事を検討すべきです。
✅コケ・カビ・藻が付着している
外壁や屋根の周りがじめじめしていたり、日当たりが悪い場合は、コケ、カビ、藻などが付着してしまうことがあります。
コケ、カビ、藻などは、洗えば落ちることが多いですが、洗ってもこびりついたままの場合は、塗膜の劣化も進行していることになります。
外壁や屋根を洗ってもコケ、カビ、藻が落ちないのは、根を張ってしまっているためです。
その根が深くなると、最悪の場合、建材部分にまで侵入してしまい、建材自体の劣化が早まってしまうこともあります。
今では、コケ、カビ、藻を防止する塗料もあるので、早めに塗装工事を検討すべきです。
✅ヘアクラックが生じている場合
クラックとは、外壁などにひび割れが生じている状態のことです。ひび割れが生じてしまうとその隙間から雨水が浸入して雨漏りの原因になってしまいます。
そのため、ひび割れがひどくなる前に補修工事等を行う必要があります。
ただ、そのクラックが「ヘアクラック」と呼ばれる程度の細く浅いものであれば、建材の内部まで影響していないことが多いため、塗装工事だけで直すことができます。
塗装だけで直せない状態とは?

外壁や屋根の劣化症状が進行している場合は、塗装しても意味がないこともあります。この場合は、外壁や屋根の建材自体の交換を検討しなければなりません。
では、劣化症状がどの程度進んでいる場合だと、塗装だけで直せないのか紹介します。
✅大きなひび割れや欠けがある場合
外壁や屋根に大きなひび割れや欠けが生じている場合です。
ひび割れについては小さなものであればコーキング材を充填することにより塞ぐことも可能です。
しかし、内部が見えるほどの亀裂だったり、へこみも伴っているような場合は、塗装だけでは直しようがありません。
また、建材が既に欠けている場合も、その上から塗装しても欠けた部分を元に戻すことはできません。
このような場合は、外壁材や屋根材の張替え工事やカバー工法などを検討すべきです。
✅構造クラックが生じている場合
クラックがヘアクラックと呼ばれる細く浅いものではなく、太く深い状態のものを構造クラックと言います。
一般的な基準としてはひび割れの幅が0.3mm以上、深さが5mm以上の場合は、建物内部にも影響が及んでしまうため、塗装だけでメンテナンスすることはできません。
この場合は、構造クラックが生じている部分にコーキング材を充填するなどして隙間を埋めていく必要があります。
クラックの補修工事を行った場合は、その部分だけが目立ってしまいますが、その上から塗装工事を行うと、クラックの跡が目立たなくなります。
✅金属建材が錆びて穴が空いている場合
金属サイディングや金属屋根の場合は、錆びさせなければ長持ちしますが、一旦、錆が進行してしまうと深刻な状態になることもあります。
特に錆によって穴が空いてしまった場合は、その上から塗装しても穴を塞ぐことはできません。
この場合は、外壁材や屋根材の張替え工事等を検討すべきことになります。
✅建材自体が劣化している場合
塗膜面の劣化に留まらず、外壁材や屋根材自体の劣化が進行している場合です。
塗装工事では、下塗りを行うことによって、建材の表面を強固にすることもできますが、既に建材自体が劣化して朽ちそうになっているような場合は、下塗りによっても補強することはできません。
外壁材や屋根材の張替え工事等が必要になります。
屋根材には塗装できないものもある

外壁材はほとんどの建材で塗装が可能ですが、屋根材については塗装できないものもあるので注意が必要です。
塗装できない屋根材とはどのようなものなのか紹介します。
✅和瓦の瓦屋根
日本の伝統的な瓦屋根の場合です。
釉薬瓦、いぶし瓦といった和瓦は、塗装することはできません。
正確には、塗装しなくても、50年以上長持ちさせることができるものです。
和瓦の表面の汚れが気になる場合は、屋根工事業者などに屋根の洗浄等を依頼しましょう。
一方、セメント瓦は、化粧スレートの屋根と同じように、セメントが主な原料なので、素材自体には防水性がないため、定期的な塗装工事が必要になります。
✅2000年前後に販売されたスレート屋根
2000年前後は、石綿(アスベスト)の利用が規制されて、石綿を使わないスレート屋根材が開発されたばかりの時期です。
しかし、この時期に販売されたスレート屋根材の一部は、現在、劣化が著しく、表面や先端が薄い板のように何層にもめくれる「層状剥離」等を起こしているため、塗装することができないものがあります。
代表例は、ニチハが製造した「パミール」という製品名の屋根材です。
2000年前後に家を建てている場合は、こうした屋根材が使われている可能性があるので、塗装工事を依頼する際は、屋根の状態をよく確認することが大切です。
塗装できるか塗装だけでは直せないか判断できないときは?
塗装できるか塗装だけでは直せないかを判断するには、専門的な知識と経験が必要です。
また、屋根の場合は、梯子を架けて屋根に上がってみないと分かりません。
お客様がご自身で判断することは難しいことが多いので、まずは、塗装工事業者に相談することをおすすめします。
その上で、塗装工事だけでどこまで直せるのかを聞き、その説明と見積もりに納得できたら依頼するとよいでしょう。
まとめ
「塗装できる状態」と「塗装だけでは直せない状態」の見分け方について解説しました。
塗装できるかどうかの判断は専門知識が必要なことも多いため、迷った時は、塗装工事業者にご相談ください。
株式会社colorは、長野県松本市で外壁塗装、屋根塗装、防水工事を行っている塗装専門の建設会社です。
塗装工事業の建設業許可も取得しており、経験豊富な職人が在籍しています。
「現在の外壁や屋根を塗装できるのかどうか、状態を見てほしい」というご相談も喜んでお受けしています。
松本市やその近郊で外壁塗装、屋根塗装、防水工事を検討されている方はお気軽にお問い合わせください。
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