モルタル外壁とサイディング外壁、それぞれに適した塗装方法とは?
2026/09/01
外壁塗装を検討し始めたとき、「自分の家の外壁はモルタルなのかサイディングなのか、よくわからない」という方は少なくありません。
また、「外壁材の種類によって塗装方法が変わると聞いたけど、何がどう違うの?」という疑問を持つ方も多いでしょう。
実は、外壁材の種類によって適した塗料・工程・注意点はかなり異なります。
この違いを知らずに塗装を進めてしまうと、数年で塗膜が剥がれたり、ひび割れが再発したり、雨漏りにつながったりすることがあるのです。
この記事では、モルタルとサイディングそれぞれの特徴と見分け方から、適した塗料の種類と塗装工程、よくある失敗例、松本市の気候を踏まえた外壁材別の塗装の考え方まで、外壁塗装で後悔しないために知っておきたいことを順を追ってお伝えします。
「自分の家の外壁に合った塗装方法を知りたい」という方に、ぜひ最後まで読んでいただきたい内容です。
うちの外壁、モルタルとサイディングどっち?

外壁塗装を業者に相談するとき、「うちの外壁はどちらですか?」と聞かれて答えられない方は意外と多いものです。
まずは、それぞれの特徴と見分け方から整理していきましょう。
モルタル外壁の特徴と見分け方
モルタルとは、セメント・砂・水を混ぜて作る塗り壁材のことです。
工場でパネルを製造するサイディングと異なり、職人が現場で直接塗り上げることで外壁を仕上げます。
モルタル外壁の大きな特徴は、継ぎ目(目地)がないことです。
表面はなめらかなものから、職人の手仕事による凹凸のある仕上がりまでさまざまですが、一体感のある壁面が続きます。
築30〜40年以上の建物に多く見られる外壁材で、叩くと鈍い音がすることも特徴のひとつです。
塗り壁特有の独特な質感は、モルタルを見分ける手がかりになります。
サイディング外壁の特徴と見分け方
サイディングとは、工場で製造されたパネル状の外壁材を現場で貼り付けて仕上げる工法のことです。
種類は大きく分けて、窯業系・金属系・木質系・樹脂系の4つがあり、現在の新築住宅で最も多く使われているのは窯業系(セメントと繊維質を原料としたもの)です。
サイディングを見分ける最もわかりやすいポイントが、パネルの継ぎ目です。
目地と呼ばれる縦横の継ぎ目があり、その部分にコーキング(ゴム状の防水材)が充填されているのが特徴です。
1990年代以降の建物に多く使われており、現在の新築住宅のほとんどはサイディングで仕上げられています。
外壁材を見分けるときの簡単な確認ポイント
自分で外壁材を確認するとき、最もわかりやすい判断材料は「継ぎ目があるかどうか」です。
目地が見当たらない、またはあっても不規則な場合はモルタルの可能性が高いです。
規則的な目地があり、その部分にコーキングが充填されている場合はサイディングの可能性が高いでしょう。
どちらかわからない場合は、無理に判断しようとせず、専門家に確認してもらうのが確実です。
外壁材を誤認したまま塗料を選んでしまうと、仕上がりや耐久性に影響が出ることがあるからです。
モルタル外壁の塗装、何に気をつければいい?

モルタル外壁には、サイディングとは異なる特有の性質があります。
その特性を理解したうえで塗料と工程を選ぶことが、仕上がりと耐久性を左右します。
✅モルタル外壁に適した塗料の選び方
モルタルは吸水性が高く、温度変化や乾燥によってひび割れが生じやすい外壁材です。
そのため、ゴムのように伸縮する性質を持つ「弾性塗料」との相性が非常に良いとされています。
弾性塗料とは、塗膜が柔軟に伸び縮みすることで、モルタルにひびが入ったときに塗膜がそのひびに追従できる塗料のことです。
一般的な塗料では、モルタルにひびが生じても塗膜がひびに追従できず、そこから雨水が侵入するリスクが高まります。
弾性塗料にも、伸びの大きさによって「高弾性塗料」と「微弾性塗料」があります。
ひび割れの発生が多い外壁や、既存のひびが目立つ場合は高弾性塗料が、比較的状態の良い外壁には微弾性塗料が選ばれることが多いです。
✅モルタル外壁の塗装前に欠かせない下地処理
モルタル外壁の塗装で特に重要なのが、塗装前の下地処理です。
ひびが残ったまま上から塗装しても、雨水の侵入を防ぐことはできません。
まず既存のひびをシーリング材で補修し、表面の状態を整えてから塗装に入ることが基本です。
また、モルタル面の細かな凹凸を埋めて塗料の密着性を高めるために、「フィラー」と呼ばれる下塗り材を使用します。
フィラーはペースト状の下塗り材で、モルタルの表面を平滑にしながら塗料の吸い込みを均一にする役割を担います。
下地処理を省略すると、塗装後にすぐひびが再発したり、新しい塗膜が浮いてきたりすることがあります。
手間に見えますが、この工程こそが長持ちする塗装の基盤になるのです。
✅モルタル外壁でよくある塗装の失敗例
実際の現場では、モルタル外壁の塗装で起きやすい失敗がいくつかあります。
弾性塗料を使わずに一般塗料で塗装した結果、数年でひびが再発してそこから雨水が侵入したケースは、残念ながら少なくありません。
下地処理が不十分なまま塗装を進め、新しい塗膜が浮いたり剥がれたりするケースも見られます。
また、塗膜の厚みが均一でない塗り方をしてしまうと、仕上がりにムラが出てしまいます。
モルタル外壁の塗装は、素材の特性を理解した経験ある職人の施工が特に重要といえるでしょう。
サイディング外壁の塗装、モルタルとどう違うの?

サイディングはモルタルとは素材の性質が異なるため、塗料選びや工程にも違いがあります。
サイディング特有の注意点を知っておくことが、失敗を防ぐうえで大切です。
✅サイディング外壁に適した塗料の選び方
最も普及している窯業系サイディングには、透湿性の高い塗料が適しています。
透湿性とは、水蒸気を通す性質のことです。
外壁内部に入り込んだ湿気が外に逃げる「出口」を塗膜が塞いでしまうと、内部に湿気がこもり塗膜が膨れたり剥がれたりする原因になります。
透湿性の高い塗料を使うことで、湿気を逃がしながら雨水の侵入は防ぐというバランスを保てます。
金属系サイディングの場合は、サビ止め効果のある塗料や下塗り材が必要です。
サビ止め処理を怠ると、金属の腐食が塗膜の下で進行してしまいます。
木質系サイディングは、木材本来の調湿機能を妨げない塗料を選ぶことが重要です。
✅サイディング塗装でコーキングが特に重要な理由
サイディング外壁の塗装で、外壁塗料と同じくらい重要な作業がコーキングの打ち替えです。
サイディングのパネルとパネルの継ぎ目に充填されているコーキングは、雨水の侵入を防ぐ大切な役割を担っています。
ところが、コーキングの耐用年数は7〜10年程度と外壁塗料より短く、割れ・剥離・肉やせが生じやすいのです。
コーキングを打ち替えずに塗装だけ行った場合、数年後にコーキングが劣化して雨漏りが起きても、それは塗装とは関係のないところからの問題となります。
外壁塗装と同時にコーキングの打ち替えを行うことで、足場代を一度で済ませながら、建物全体の防水性を確保できます。
なお、コーキングを先に打ってから塗装する「先打ち」と、塗装後にコーキングを打つ「後打ち」があります。
先打ちは塗料でコーキングも保護できますが、後打ちは施工のタイミングによって仕上がりに影響することがあります。どちらが適切かは業者と相談して決めると良いでしょう。
✅サイディング外壁でよくある塗装の失敗例
サイディングでよく見られる失敗のひとつが、透湿性の低い塗料を使ったことによる塗膜の膨れです。
外壁内部の湿気が逃げ場を失い、塗膜を内側から押し上げてしまう現象で、見た目にも耐久性にも大きな影響が出ます。
コーキングの打ち替えをせずに塗装だけ行い、数年後にコーキングからの雨漏りが発生したというケースも少なくありません。
塗装はきれいに仕上がっているのに雨漏りが起きるという、防ぎやすかったはずのトラブルです。
金属系サイディングへのサビ止め忘れも、よくある失敗のひとつです。
塗膜の下でサビが進行し、塗膜が浮いてきてしまいます。
外壁材が違うと、塗装の工程もやっぱり変わるの?

塗料の種類だけでなく、塗装の工程も外壁材によって変わります。
それぞれの基本的な流れと、共通して重要なポイントを整理します。
モルタル外壁の塗装工程の流れ
モルタル外壁の塗装は、おおむね次の流れで進みます。
まず高圧洗浄で外壁の汚れと旧塗膜を落とし、乾燥させます。
その後、ひび割れの補修とシーリング処理で下地を整え、フィラー(ペースト状の下塗り材)を塗って表面の凹凸を埋めます。
下塗りが乾燥したら、中塗り・上塗りと進みます。
弾性系塗料を使う場合は、中塗りと上塗りの際に塗膜が適切な厚みになるよう丁寧に塗ることが特に重要です。
塗膜が薄すぎると弾性の効果が十分に発揮されないため、経験のある職人の施工が求められます。
サイディング外壁の塗装工程の流れ
サイディング外壁の塗装工程は、コーキングの処理が加わる点がモルタルと異なります。
高圧洗浄で汚れを落とした後、既存のコーキングを撤去して新しいコーキングを充填します(先打ちの場合)。
その後、シーラー(塗料の密着性を高める浸透型の下塗り材)を塗り、中塗り・上塗りと進みます。
後打ちの場合は、塗装が終わった後にコーキングを打ちます。
先打ちか後打ちかは外壁の状態や塗料の種類によって判断が変わるため、業者と相談しながら決めるのが基本です。
共通して大切な「3回塗り」の意味
モルタルもサイディングも、外壁塗装の基本は「下塗り・中塗り・上塗り」の3回塗りです。
下塗りは塗料と外壁材をしっかりとつなぐ接着剤のような役割を担います。
中塗りは塗膜の厚みと均一性を確保し、上塗りで最終的な仕上がりと耐久性を決めます。
各工程の乾燥時間をしっかり確保することが、塗膜の密着力と耐久性に直結します。
「2回塗りで十分」という業者には、工程を省略していないかどうかを確認することをおすすめします。
外壁材別の塗料選び、何を基準にすればいい?

外壁材に適した塗料の方向性が見えてきたところで、実際の選び方をもう少し具体的に整理します。
耐久性・機能性・価格帯のバランスで考える
外壁材の種類に合った塗料を選ぶことを前提に、次に考えるのが耐久性のグレードです。
シリコン塗料(耐用年数10〜15年程度)・フッ素塗料(15〜20年程度)・無機塗料(20〜25年以上)の中から、ライフプランと予算のバランスで選びます。
さらに、遮熱・断熱・防藻・低汚染といった機能を追加する場合は、外壁材との相性を確認することが重要です。
機能性が高い塗料でも、外壁材と相性が悪ければ本来の性能が発揮されないことがあります。
松本市の気候条件を外壁材別に考える
松本市は標高約600メートルの内陸盆地に位置しており、紫外線量の多さ・冬の寒暖差・凍害といった外壁への負荷が大きい地域です。
モルタル外壁には、凍害によるひび割れが特に起きやすいという特性があります。
松本市のような寒冷地では、弾性塗料の選択が特に有効といえるでしょう。
窯業系サイディングも、凍害や水分の影響を受けやすい素材です。
透湿性の高い塗料でしっかり防水しながら、内部の湿気も逃がせる設計が求められます。
また、モルタル・サイディングどちらにも共通して、松本市の強い紫外線への耐性(耐候性)が高い塗料を選ぶことが、塗膜の長持ちにつながります。
外壁材の種類を正確に把握してから塗料を決める重要性
外壁材の種類を誤認したまま塗料を選ぶと、密着不良・膨れ・剥がれといったトラブルが起きやすくなります。
「なんとなくこっちかな」という推測で進めるのではなく、業者に正確に診断してもらってから塗料を選ぶことが基本です。
外壁診断士の資格を持つ業者であれば、外壁材の種類と状態を的確に判断したうえで、適切な塗料と工程を提案してもらえます。
「まず見てもらう」ことから始めることが、後悔のない塗装への近道といえるでしょう。
業者に依頼するとき、外壁材のことを伝えるべき?

「業者に相談するとき、外壁材のことを自分で調べておかないといけないの?」と思う方もいるかもしれません。
結論からいうと、自分で把握できていなくても問題ありません。
ただし、業者側がしっかり確認してくれるかどうかが、品質の分岐点になります。
業者が外壁材を正確に確認するかどうかが品質の分岐点
現地調査をせずに見積もりを出す業者は、外壁材の種類を正確に確認していない可能性があります。
外壁材の種類を誤ったまま見積もりを作成すると、適切な塗料と工程の提案ができません。
信頼できる業者は、現地で外壁材の種類・劣化状況・塗装面積を確認してから見積もりを出します。
「外壁材は何ですか?」と質問するだけでなく、自ら目視と触診で確認してくれる業者を選ぶことが大切です。
見積もり書に外壁材に応じた工程が明記されているか確認する
見積もり書を受け取ったら、外壁材に合わせた工程が明記されているかを確認してみましょう。
たとえばモルタルであれば「弾性フィラー使用」「ひびの補修・シーリング処理」、サイディングであれば「コーキング打ち替え含む」「シーラー塗布」といった記載があるかどうかが、工程の丁寧さを判断するポイントになります。
「塗装一式」とだけ書かれた見積もりは内容が不透明で、外壁材に合わない塗料や工程が使われるリスクもあります。
株式会社colorでは、現地調査で外壁材の種類と劣化状態を正確に確認したうえで、最適な工程をご提案しています。
まとめ
モルタル外壁とサイディング外壁では、適した塗料・工程・注意点がそれぞれ異なります。
モルタルには弾性塗料と丁寧な下地処理が欠かせません。
サイディングには透湿性の高い塗料の選択とコーキングの打ち替えが基本です。
そして松本市のような寒暖差・凍害・強い紫外線がある地域では、外壁材ごとの特性に加えて、気候条件への耐性も含めた塗料選びが長持ちする塗装につながります。
「外壁材の種類を正確に把握し、それに合った塗料と工程を丁寧に提案してくれる業者かどうか」が、業者選びの重要な判断軸のひとつです。
見積もりを取る前に、まず現地調査をしっかり行ってくれる業者かどうかを確認してみてください。
松本市でモルタル・サイディングの外壁塗装をお考えの方は、株式会社colorへお気軽にご相談ください。
外壁材の種類と状態を丁寧に確認したうえで、最適な工程と塗料をご提案します。
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