松本市の冬の寒さが外壁に与える影響とは?塗装前に知っておきたいポイント
2025/06/17
長野県松本市は、冬季の最低気温が氷点下になることも多く、寒冷地特有の気候が建物に与える影響は決して小さくありません。特に外壁は、雪・氷・冷気・乾燥といった厳しい自然環境にさらされており、見た目以上に劣化が進んでいるケースもあります。
「そろそろ外壁塗装を考えているけど、冬の影響って実際どれくらいあるの?」
「寒冷地に合った塗装ってどう選べばいいの?」
そんな疑問をお持ちの方に向けて、この記事では松本市の冬が外壁に与える影響と、塗装前に知っておきたい注意点・対策方法について詳しく解説していきます。
松本市の冬の気候と外壁への影響
冬の平均気温と降雪量
長野県松本市は、標高が高く内陸性の気候を持つため、冬の寒さが厳しい地域です。冬季の平均気温は0℃前後ですが、早朝や深夜には-5℃〜-10℃近くまで下がる日も珍しくありません。積雪量は平地では多くないものの、降雪回数はそれなりに多く、夜間に積もった雪が翌朝に凍結するケースがよく見られます。
加えて、晴れた日が多いために昼夜の寒暖差が激しく、日中に雪が溶けても、夜には再び凍るといった「凍結・融解」のサイクルが頻繁に起こります。この繰り返しが外壁に与えるダメージは意外と大きく、見た目では判断できない内部劣化が進んでいることもあります。
また、松本市の冬は空気が非常に乾燥しているため、外壁の素材に含まれる微細な水分が一気に蒸発しやすく、ひび割れを誘発する原因にもなり得ます。乾燥と凍結が同時に作用することで、外壁にとっては過酷な環境が続くのです。
気温差による“凍害”リスク
「凍害(とうがい)」とは、主に寒冷地で発生する外壁劣化のひとつで、外壁材に浸透した水分が凍結と融解を繰り返すことで、内部から膨張・収縮が起こり、塗膜の剥離や外壁材の破損が発生する現象を指します。
とくに松本市のような「凍結・融解のサイクル」が頻発するエリアでは、以下のような材料・構造で凍害のリスクが高まります。
✅モルタル壁:水分を吸いやすく、表面が乾いていても内部に水を含みやすい性質のため、内部で氷結→膨張→ひび割れが起きやすい
✅窯業系サイディング:吸水性のあるサイディング材は、水分がコーキングや塗膜の隙間から入り込み、内部で凍結膨張→浮きや剥離が生じることがある
✅ALC外壁:耐火性や断熱性に優れた素材ではあるものの、多孔質で吸水性が高く、防水塗膜の劣化=凍害の発生原因となりうる
凍害の厄介な点は、表面からは一見わかりにくいということです。塗膜が健在でも、その下では水分がじわじわと入り込み、ある日突然「外壁が剥がれ落ちる」「大きなヒビが入る」といった症状が現れるケースもあります。
さらに、外壁にひび割れが生じると、そこから雨水や雪解け水が浸入し、構造体や断熱材の腐食・カビの繁殖といった建物全体へのダメージへとつながってしまいます。
そのため、松本市のような寒冷地では、凍害を予防できる耐久性の高い塗料や、柔軟性を保つコーキング材の選定、そして定期的な点検が不可欠です。とくに「冬が終わった春先」は、外壁の劣化症状が表面化しやすいタイミングなので、外壁診断を受ける絶好の時期とも言えるでしょう。
冬に起こりやすい外壁の劣化症状
松本市のように冬の寒暖差が激しい地域では、外壁材や塗装面に対するダメージが蓄積されやすく、気づかぬうちに劣化が進行しているケースも少なくありません。ここでは、特に冬に発生しやすい代表的な劣化症状について詳しく見ていきましょう。
クラック(ひび割れ)
冬に最も注意が必要なのが、外壁のクラック(ひび割れ)です。これは、昼間に溶けた雪や雨が外壁に染み込み、夜間の気温低下で凍結することで、外壁材が膨張と収縮を繰り返すことが原因で起こります。
はじめは髪の毛のように細い「ヘアークラック」でも、時間とともに徐々に広がり、構造クラック(深い亀裂)に発展するおそれもあります。クラックのある箇所からは雨水や湿気が侵入しやすくなり、内部の断熱材や下地の木材にカビや腐食が広がるリスクも。
また、クラックが目立つと見た目にも劣化感が出てしまい、建物全体の印象を大きく損ねる要因となります。冬を越えた春先には、クラックの有無をしっかり点検することが大切です。
塗膜の剥がれ・浮き
塗装された外壁表面の「塗膜」も、冬の冷え込みによって大きなダメージを受けます。昼と夜の温度差が大きい松本市では、塗膜が外壁材の動きに追いつけず、柔軟性を失って剥がれたり、浮き上がったりする現象が多く見られます。
とくに築年数の経った住宅や、前回の塗装から10年以上経過している物件では、塗膜の防水機能が低下していることが多く、剥がれた箇所から水が侵入しやすい状態です。
塗膜の浮きは一見しただけでは分かりにくいこともありますが、手で触れたときに「バリッ」と音がしたり、軽く叩いたときに空洞のような音がした場合は、塗膜が下地と密着していない可能性があります。早めのメンテナンスが、劣化の拡大を防ぐカギとなります。
コーキングの硬化・割れ
外壁材の目地やサッシのまわりに使われているコーキング(シーリング)材は、弾力性を持たせて外壁材の動きに追従し、すき間からの雨水浸入を防ぐ重要な役割を担っています。
しかし、冬の低温下ではこのコーキング材の柔軟性が失われ、硬化や収縮による割れ・剥離が起こりやすくなります。さらに経年劣化が進んでいた場合は、完全に剥がれて隙間ができることもあり、そこから雨水や雪解け水が内部に入り込むリスクが高まります。
一度コーキングにひびが入ってしまうと、外壁の防水性が大きく低下し、外壁材そのものの寿命を縮めることにもつながります。とくに冬の間は、目視だけでなくプロによる点検で状態を確認しておくことが肝心です。
寒冷地での外壁塗装における注意点
松本市のように冬の寒さが厳しい地域では、外壁塗装の時期や使用する塗料、施工方法にも特別な配慮が求められます。間違った判断や準備不足によって塗装工事の品質が損なわれることもあるため、寒冷地ならではの注意点をしっかり押さえておくことが重要です。
冬季の施工は注意が必要
外壁塗装は「塗料がしっかり乾燥して密着すること」が成功のカギですが、気温と湿度が適切な範囲に収まっていなければ、その性能を十分に発揮できません。とくに冬季は以下のような条件が問題になります。
気温5℃未満:塗料が乾燥せず、ベタついたまま硬化しない
湿度85%以上:塗膜内に水分が閉じ込められ、密着不良や膨れの原因に
このような環境で無理に塗装を進めると、塗膜の剥離・ムラ・膨れ・艶引けなどの不具合が発生しやすくなります。
塗装業者が冬場の施工を避ける理由は、まさにこうしたリスクを避けるためです。どうしても冬季に施工を行う場合は、「日中の気温が5℃以上に安定している日を選ぶ」「早朝や夕方の施工を避ける」「加温器や乾燥設備を使用する」など、施工環境を厳重に管理する必要があります。
寒冷地向けの塗料を選ぶ
寒冷地では、外壁にかかる負担が大きくなるため、使用する塗料にも耐寒性・耐候性・防水性といった性能が強く求められます。特に松本市では、紫外線・寒暖差・凍結・乾燥といった条件が重なり、一般的な塗料では対応しきれない場合もあります。
以下のような塗料が寒冷地には適しています。
✔ラジカル制御型塗料
紫外線による塗膜の分解を抑える「ラジカル制御」技術が特徴で、寒冷地でも安定した耐候性を発揮します。コストパフォーマンスにも優れており、10~14年程度の耐用年数が期待できます。
✔フッ素塗料
紫外線や雨風、凍害に強く、耐久性が非常に高いのが特徴です。15〜20年の長期耐用年数を持ち、寒冷地でも色褪せや劣化が起こりにくい点が魅力です。
✔無機塗料
セラミックなど無機成分を主原料にした塗料で、最高クラスの耐候性を誇ります。凍害や温度変化にも極めて強く、20年以上の超長期耐久を目指す場合におすすめです。
これらの塗料を選ぶことで、寒冷地特有のダメージを最小限に抑え、外壁の美観と機能を長く維持することができます。
外壁材との相性を確認する
どれだけ高性能な塗料を使用しても、外壁材との相性が悪ければその効果は十分に発揮されません。たとえば以下のように、素材ごとに注意すべきポイントが異なります。
モルタル壁:ひび割れ(クラック)が発生しやすいため、弾性塗料やクラック補修を併用した塗装が基本
窯業系サイディング:凍害リスクが高く、コーキングの劣化も見逃せないため、密着性と防水性の高い塗料が望ましい
ALCパネル:素材が吸水しやすく凍害に弱いため、専用の下地処理と高い防水性を持つ塗料の組み合わせが必要
事前にしっかりとした建物診断を行い、素材の状態を把握したうえで最適な塗装計画を立てることが、失敗しない外壁塗装の第一歩です。
塗装前にやっておきたい点検ポイント
外壁塗装は見た目を美しくするだけでなく、建物の寿命を守るための大切なメンテナンスです。その効果を最大限に活かすには、塗装前の外壁チェックが欠かせません。以下の点を確認し、必要に応じてプロに相談しましょう。
クラック(ひび割れ)の有無を確認
寒暖差や凍結融解によって発生しやすいのが「クラック」と呼ばれるひび割れです。髪の毛ほどの細いものでも油断は禁物で、そこから水分が浸入し、内部の素材を傷めたり、凍害を引き起こしたりする恐れがあります。
見た目にはわかりにくい小さなクラックでも、構造的なダメージに発展するリスクがあるため、専門業者による診断をおすすめします。
チョーキング現象(白亜化)の確認
外壁を手で軽くなでたときに白い粉が手につく現象は、「チョーキング(白亜化)」と呼ばれる塗膜劣化のサインです。紫外線や風雨の影響で塗料の成分が分解され、保護機能が失われている状態です。
チョーキングが見られたら、塗膜の防水性や耐候性が落ちている証拠。そろそろ塗り替え時期に差し掛かっていると考えてよいでしょう。
コーキング(シーリング)の劣化確認
外壁材の継ぎ目や窓まわりなどに使われている「コーキング」は、温度差の大きい松本市では特に劣化が早まる傾向があります。硬化してひびが入ったり、痩せて隙間ができたりすると、そこから雨水が侵入して構造部にまで被害が及ぶ可能性があります。
塗装前にコーキングの状態をチェックし、必要に応じて「打ち替え」または「増し打ち」などの補修を行うことが、塗装の耐久性を高めるポイントです。塗装と同時に工事することで、コスト面でも効率が良くなります。
松本市で外壁塗装を検討するなら株式会社colorへ
厳しい冬の寒さや大きな寒暖差、凍害など、松本市特有の気候に対応するためには、地域に根ざした知識と確かな施工技術を持つ業者のサポートが不可欠です。
株式会社colorは、松本市に拠点を置き、地域密着で外壁塗装・屋根塗装を手がける塗装専門業者です。はじめて塗装を検討される方にも安心してご依頼いただけるよう、以下のような体制を整えています。
✅国家資格「一級塗装技能士」保有者が在籍
経験豊富な職人が現地調査から施工・アフターケアまで責任を持って対応します。
✅松本市の気候に合わせた塗料・施工プランを提案
凍害対策・紫外線対策・耐久性重視など、ご要望と地域性を両立したご提案を行います。
✅診断・お見積りは無料、明瞭でわかりやすい説明
初めての方にも安心してご相談いただけるよう、専門用語を使わず丁寧にご案内しています。
まとめ
松本市の冬の寒さは、建物の外壁にとって過酷な環境です。外壁の色褪せやひび割れ、塗膜の剥離を放置してしまうと、凍害による深刻なダメージや修繕費の増加につながるおそれがあります。
冬の気候に適した塗料・施工方法を選び、適切なタイミングで塗装メンテナンスを行うことが、建物を長持ちさせる最善の方法です。
寒冷地対応の外壁塗装をご検討の方は、松本市密着の株式会社colorにぜひお気軽にご相談ください。