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外壁塗装の「色褪せ」は劣化のサイン?そのまま放置するとどうなる?

2025/05/23

外壁の色が以前よりも薄くなった、艶がなくなったと感じることはありませんか?

それはもしかすると「色褪せ」による劣化のサインかもしれません。

色褪せは単なる見た目の問題と思われがちですが、実は塗膜が劣化し、防水性や保護機能が落ちてきている証拠でもあります。特に、寒暖差が激しく、紫外線の影響も強い長野県松本市のような地域では、色あせの進行が早い傾向があります。

この記事では、外壁塗装の色褪せが意味すること、放置することのリスク、適切な対応策について詳しく解説していきます。

外壁塗装の「色褪せ」とは?

色褪せとは、外壁に塗られた塗装の色味や艶が年月の経過とともに薄くなり、退色したように見える現象を指します。新築や塗り替え直後の鮮やかだった壁が、数年後にはくすんで見えたり、まだらになっていたりするのはこの色褪せが進行している証拠です。

色褪せ自体はゆっくりと進行するため、住んでいる方が気づきにくいことも多いですが、「見た目が変わった」と感じる頃にはすでに塗膜の防水性や保護機能が低下している可能性が高いため注意が必要です。

色褪せの主な原因

外壁の色あせが起こる要因は複数ありますが、主に以下のような自然環境や使用材料によって塗膜が劣化していきます。

1. 紫外線(UV)

色褪せの最大の原因は、太陽光に含まれる紫外線です。紫外線は塗料に含まれる顔料(色のもと)を化学的に分解し、徐々に色が薄くなっていきます。特に南面や西面など日差しが強く当たる面では、劣化のスピードが早く、数年で明らかな差が出ることもあります。

2. 雨風・湿気

風雨や湿気も塗膜の劣化を促進する要因の一つです。降雨によって塗膜に水分が浸透しやすくなると、塗料の結合力が弱まり、表面の艶や色素が流れ出やすくなります。加えて、風によってホコリや汚れが壁面に付着することで、色ムラやくすみが加速します。

3. 大気中の汚れ・排気ガス

都市部や交通量の多い道路沿いにある建物では、車の排気ガスや工場の排出物に含まれる化学成分が塗膜と化学反応を起こし、変色や退色を早める原因になります。特に外壁が明るい色の場合、黒ずみやまだらな色褪せが目立ちやすくなります。

4. 塗料の種類や性能差

塗料のグレードによって色あせのしやすさには大きな差があります。たとえば、安価なアクリル塗料は施工費用を抑えられる反面、耐候性が低く、5年程度で色あせが目立ち始めることも。一方、グレードの高い塗料を選べば、より長期間にわたって色と艶を保つことが可能です。

5. 地域性も色褪せに影響する

松本市のように標高が高く紫外線が強いエリアでは、平地に比べて色褪せの進行が早くなる傾向があります。加えて、寒暖差が大きい環境では、塗膜が伸縮を繰り返し、早期に劣化する可能性もあるため、地域特性に適した塗料選びが不可欠です。

色褪せは“劣化”のサインである理由

外壁塗装の「色褪せ」は、一見すると単なる色味の変化のように思えるかもしれません。しかし実際には、それは塗膜そのものの劣化が進行している初期症状であり、建物にとっては見逃してはいけない重要なサインです。

塗装は単なる装飾ではなく、外壁材を守るための“鎧”のような役割を果たしています。色が薄くなったり艶が消えたりしている状態は、その鎧にヒビが入り始めているのと同じこと。ここでは、なぜ色褪せが劣化のサインといえるのか、その理由を詳しく解説します。

塗膜の機能低下=建物の防御力が落ちている

塗膜は、塗料が乾燥して形成される薄い膜で、建物の外壁を雨風・紫外線・熱・汚れなどから保護するバリアの役割を担っています。

ところが、年月が経つにつれてこの塗膜は、紫外線や酸性雨、風による摩耗などの影響で次第に劣化していきます。特に色が薄くなってきたということは、顔料が分解され始め、塗膜の分子構造そのものが崩れてきている状態。つまり、塗膜の防水性・耐候性・密着性がすでに低下しており、外壁材がむき出しの状態に近づいているという危険信号なのです。

美観の面だけでなく、機能の面でも守りが効かなくなっている――それが色褪せが意味する本当の問題です。

チョーキング現象との併発は「危険信号」

色褪せとともに高確率で発生するのが「チョーキング現象」です。これは、外壁を手で触れたときに白い粉のようなものが付着する現象で、塗料の樹脂成分が分解され、顔料が表面に浮き出ている状態を指します。

チョーキング現象は、外壁の塗膜が完全に劣化フェーズに入っている証拠です。防水機能もほとんど失われており、雨水が直接外壁材に染み込むようになっている可能性が高いため、早急な塗り替えが必要なサインといえるでしょう。

放置すれば塗膜のさらなる崩壊を招き、以下に挙げるような建物トラブルへと発展していきます。

劣化が進行するとどうなる?主な症状とリスク

1. ヘアークラック(微細なひび割れ)の発生

塗膜が硬化・収縮しきって弾性を失うと、外壁材との密着性が下がり、小さなひび(ヘアークラック)が表面に現れます。この段階では見た目の変化は軽微でも、そこから雨水がじわじわと浸透して内部を傷めていきます。

2. カビ・コケ・藻の繁殖

塗膜が持つ防汚性・撥水性が失われると、湿気が外壁に留まりやすくなり、カビや藻、コケが発生しやすくなります。特に北側や日当たりの悪い面に多く見られ、外観の印象を大きく損なうだけでなく、アレルギーや悪臭といった健康面への影響も無視できません。

3. 塗膜の剥離・膨れ

劣化がさらに進行すると、塗膜が浮き上がったり剥がれたりしてしまいます。これは外壁材との密着性が完全に失われた状態で、塗装の「終わりのサイン」といえる深刻な状況です。防水性はゼロに近く、下地材への水分の侵入、さらには構造躯体の腐食・劣化にもつながり、大規模な補修工事が必要になるケースもあります。

劣化サインを見逃さないことが建物を守る第一歩

色褪せやチョーキングといった劣化の初期サインを見逃してしまうと、建物のダメージは知らない間に着実に進行してしまいます。特に外壁は建物全体の“顔”であり、“盾”でもあります。防水性や耐候性が低下すると、外壁だけでなく、屋内環境や躯体構造、断熱材にも影響が及ぶことになります。

早期発見・早期対処が、最小限の費用と手間で建物の寿命を延ばす鍵です。「色が少しあせたかな?」と思ったタイミングで、専門業者による診断を受けることをおすすめします。

色褪せを放置するとどうなる?

「多少色が薄くなったくらい、見た目の問題でしょ」と軽く考えてしまいがちな外壁の色褪せ。しかし、色褪せは劣化の初期サインであり、これを見逃して放置すると、想像以上に深刻な問題へと発展していきます。

劣化が進んだ外壁は、建物自体の寿命を縮めるばかりか、生活環境や経済面にも悪影響を及ぼす可能性があるのです。ここでは、色あせを放置した場合に起こりうる具体的なリスクについて、3つの視点から詳しく解説します。

雨水が浸入し、内部に影響

外壁の塗膜が色褪せるということは、紫外線や酸性雨、風雪などの外的ダメージから外壁材を守る「防水バリア」が弱まっている状態です。そのまま放置すれば、雨水がじわじわと壁材の内部に侵入し、やがて以下のような問題を引き起こします。

断熱材の劣化・湿気の蓄積

壁の内側にある断熱材に水分が浸入すると、断熱性能が著しく低下し、夏は暑く冬は寒いという住環境の悪化を招きます。さらに湿った断熱材はカビの温床にもなり、健康面のリスクにもつながります。

構造部材(柱・梁など)の腐食やカビ

雨水が構造材にまで達すると、木材が腐食し、建物の耐久性そのものが損なわれるおそれがあります。また、湿気がたまることで黒カビが発生し、室内にも悪臭やアレルゲンの被害をもたらします。

最終的には雨漏りへ

軽視されがちな色褪せも、放っておけば天井・壁からの雨漏りという深刻な状態に発展することがあります。雨漏りは「すぐに直せばOK」な問題ではなく、内装・電気設備・家具類にも影響が及ぶため、修繕費用も膨れ上がる傾向にあります。

外壁材の劣化と補修費用の増大

色あせによって塗膜が劣化し続けると、外壁材自体がダメージを受け始めます。塗膜の保護が効かなくなった外壁材は、雨水や温度変化の影響をダイレクトに受けてしまうため、次のような症状が出てきます。

・塗膜の剥がれ、浮き、ひび割れの拡大
・サイディング材の反り、膨れ、ジョイント部のズレ
・塗り替えでは対応できないレベルの構造劣化

このような状況になると、もはや再塗装だけでは対応できず、サイディングの張り替えやモルタルの剥離・再施工といった大規模修繕が必要になります。

補修にかかる費用の一例(30坪住宅の場合)

項目 目安費用
外壁の再塗装 約100〜150万円
外壁材の張り替え 約200〜300万円以上
内装補修(雨漏り対応) 数十万〜数百万円

初期段階で再塗装しておけば防げたはずのトラブルが、数倍のコストと工期を要する深刻な修繕へと発展してしまうのです。

美観の低下 → 物件価値・入居率の低下

外壁の色褪せが進行すると、建物全体の印象は「古く見える」「手入れが行き届いていない」といったマイナスイメージに変わります。

これは戸建て住宅だけでなく、アパート・マンションのような賃貸物件にも大きな影響を及ぼします。

・内覧時に「外観が汚い=管理がずさん」と判断され、入居希望者が減少
・経年劣化を感じさせることで、賃料の値下げ交渉や空室リスクが高まる
・売却時に「メンテナンス不足」として、査定額が下がる可能性

建物は「人に見られる資産」です。見た目の印象が与える影響は想像以上に大きく、数十万円〜数百万円単位の差を生むこともあります。

色褪せを「劣化の入口」と捉えることが重要

ここまでご紹介してきたように、色あせは「放っておいても問題ない見た目の変化」ではなく、重大な劣化の入り口です。表面的な症状にとどまらず、建物内部へと連鎖的にダメージが広がっていくことを理解しておきましょう。

少しでも違和感を覚えたら、まずは専門業者による外壁診断を受けることをおすすめします。早期発見・早期対処が、建物の寿命を守り、将来の大きな出費を未然に防ぐための最善策です。

色褪せを防ぐには?長持ちさせるためのポイント

外壁塗装の色褪せは、経年劣化により避けられない現象の一つですが、塗料の選び方や色の選定、定期的なメンテナンスによって、その進行を大きく抑えることが可能です。ここでは、色褪せをできるだけ防ぎ、美しい外壁を長持ちさせるための実践的なポイントをご紹介します。

1. 耐候性の高い塗料を選ぶ

色褪せを抑える上で最も重要なのは、紫外線や風雨に強い塗料を選ぶことです。塗料にはグレードがあり、耐用年数や耐候性に大きな違いがあります。

塗料の種類 耐用年数 特徴
シリコン塗料 約10〜15年 ・価格と性能のバランスが良い
・紫外線や雨風への耐性が比較的高い
・コストを抑えたい方向け
フッ素塗料 約15〜20年 ・紫外線に強く、色あせしにくい
・長期的なコストパフォーマンスが高い
・松本市のような日射の強い地域に適している
無機塗料 20年以上 ・セラミックや鉱物系で極めて耐候性が高い
・カビやコケの発生を抑制
・初期費用は高めだが最も色あせに強い

松本市では、夏の強い日差しと冬の寒暖差による塗膜の伸縮が激しいため、フッ素塗料や無機塗料といった高耐久型の塗料が特におすすめです。

2. 色の選び方の比較

分類 具体例 特徴
色褪せしにくい色 ベージュ、ライトグレー、クリーム、淡いブルー ・紫外線による退色が目立ちにくい
・外観の印象が長持ち・経年変化が穏やか
・劣化が視覚的に分かりにくい
色褪せしやすい色 黒、赤、濃紺、ダークブラウン ・紫外線を吸収しやすい
・色の分解が早く進行
・南面・西面では数年で色あせが目立つ

トーンを抑えた中間色(グレージュやグリーングレーなど)を選ぶと、視覚的にも上品で退色しにくく、他の建物や自然とも調和しやすくなります。

色選びの際は、カラーシミュレーションなどで経年後の色変化も想定しながら検討すると良いでしょう。

3. 塗装後のメンテナンスも重要

たとえ高耐久の塗料を使用しても、施工後のメンテナンスを怠れば色あせの進行を早めてしまいます。塗装は「塗ったら終わり」ではなく、“定期的に手をかけてこそ真の耐久性を発揮する”ものです。

✅① 外壁の定期洗浄(年1回程度)

高圧洗浄や水拭きによって塗膜表面の汚れや大気中の排気ガスなどを除去し、黒ずみやカビ、コケの発生を抑えることで、塗膜の劣化を防ぎます。

✅② 5年ごとの点検・簡易補修

プロの業者に依頼し、チョーキング・ヘアークラック・シーリングの状態をチェックし、軽微な補修を行うことで、次回の大規模塗装の時期を延ばすことが可能です。

✅③ コーキング(シーリング)の劣化チェック

外壁の目地や窓周りの防水材が劣化すると、雨水が浸入しやすくなり塗膜の劣化も早まるため、打ち替えや増し打ちを定期的に行い、建物全体の防水性能を維持する必要があります。

まとめ

外壁の色あせは、単なる経年変化ではなく、塗膜の劣化が始まっているサインです。放置すれば、防水性や耐候性が低下し、ひび割れ・雨漏り・カビの発生など、深刻なトラブルへと発展するリスクも高まります。

とくに寒暖差が大きく、紫外線の影響を強く受ける松本市のような地域では、色あせの進行が早く、注意が必要です。

大切な住まいを長持ちさせ、資産価値を守るためにも、「色が気になるな」と感じた段階での早めの対応が肝心です。

「これって塗り替え時?」と迷ったら、まずはプロの目で外壁の状態を診断してもらいましょう。

松本市で外壁塗装のご相談は、地域に根ざし、一級塗装技能士が在籍する株式会社colorへ。無料診断・ご相談はいつでも承っております。

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